2012年の動向

2012年は価値観が大きく変わる年
「壬辰（じんしん・みずのえたつ）」年
平成24年の干支は壬辰で、壬には「陰気が陽気を妊み、養生する」
辰には「震（ふるう）、万物が振動し変容する。共振」という意味があります。
さらに干支を易卦に変換しますと、「山天大畜（さんてんたいちく）」となり、その意味は「実力を蓄え、計画する時。解体」となります。
これらから今年の動向を読みますと、昨年に現れた諸問題の根本原因があらわになり、それらを改善または解決する方法をじっくりと練る、となります。

昨年の「辛卯」は東日本大震災が起こり、それに関連して原発事故による核物質の拡散という悲劇が起こりました。
またユーロ圏を発端とする世界経済の混乱、アラブ諸国の民主化運動など世界規模で変革が起こりました。
本来であれば昨年は、これらの諸問題を誠意をもって改善していく年でした。

しかし、辛卯が持つ「矛盾・闘争・犠牲を含みながら更新する」という意味が現実化し、実際には適切な対応が取られませんでした。
特に卯の持つ「覆い隠す」という意味が利己主義で自己主張の強い国や企業、人間を隠蔽体質に走らせたようです。

では、今年「壬辰」がどのような年になるのか、みていきましょう。
混乱の火種を妊み、それらが振動することでヨーロッパの金融不況がドミノ倒しのように世界中に連鎖し、世界恐慌が発生するおそれがあります。
ユーロ圏の崩壊・アメリカの失墜・中国のさらなる台頭、これによる政治摩擦の拡大などなどかなり困難な状況が発生するでしょう。
今年はインドが経済力をつけ表に出てくるものと思われます。
しかし、それによって中印の摩擦が生じてくるでしょう。

日本においても政治・経済の混乱はさらに増し、3月4月の衆議院の解散選挙になると思われます。
ただ、日本では3月頃から明るい兆しが見えてくると思われます。
停滞している日本を大きく変えていくような新しい力が起こってくるでしょう。

自然現象をみると、辰には電磁波という意味があり、それが不気味な動きを見せるのではないかと思います。
太陽の黒点活動が最大となる・地磁気の減少・北極にオゾンホールが発生・プラネタリー波の異常などなど、地球規模で異変が起こる可能性が高いように思います。
地球規模の電波障害、意外な場所での地震の発生、異常気象が起こるかもしれません。
予想外の異変が生じる年になりそうです。

地球規模で生じる政治経済の混乱は、既存の価値観や枠組みの行き詰まりによって生じたものです。
従来の思考法では今後の世界動向がまったく読めないため、地球規模の観点から新しい価値観や秩序を生み出す作業が必要となってきます。

最近、ニュートリノは光よりも早いというニュースが世界中を驚かせました。
今までの光が一番早いという常識が覆されようとしています。
また、昨年11月にブータン国王が王妃を伴い来日されました。
国王夫妻から発せられる穏やかな幸福感を感じた日本人の多くは、国や人の幸せとは何か、と改めて問い直したようです。
これらは今年に多発する既存の考え方では捉えきれない現象の兆しとして表れ
ました。

今年は感性ではなく、感覚が重要なキーワードとなるでしょう。
感性は知識やセンスが根本にあり、個人差があるのですが、感覚は万人に共通するものです。
今年は感覚を主としたものの考えやマーケティングが表にでてくるでしょう。

2012年、生き残ることが難しい年になりそうです。
しかし、そんな状況の中でも必ず打開策や解決法はあります。
この困難な年を乗り切るには、理解不能な事態に遭遇したとき、自分の知りうる範囲の知識で理解しないで、現象を客観的に観察するようにしてください。
そこから、新しい秩序の構築や価値観の創造を行うようにすれば活路が広がります。

今年は大変な年ではありますが、新たな始まりの年でもあります。
いい加減な情報に振り回されず、地に足を着け前向きに歩まれることを願っております。